亞的呼聲 Adiffusion

中華と酒と銭湯と

2022年夏の訪港と隔離(3+4)

隔離期間があった頃に香港を訪れていたのだが、その際simカード購入までのツイートを全部下書きに溜めていたまま放置していた。

そうこうしているうちにいつの間にか隔離期間が消滅し、大陸の掌返しに乗じて《安心出行》も、チンパスも、PCR検査も無くなってしまった。今はもう日本で出発前に抗原検査して写メでも撮っておけば普通に入境できるようだ(数日分の抗原検査キットは自弁)。完全に機を逸しているが、こちらに纏めて供養しておきたい。

0日目

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この口岸みると成田来たな〜という気分になる。今回最低限必要な書類として、

①事前に受けたPCR検査の証明書(横浜駅の鈴一の斜向かいあたりで受けたが、即日でメールでpdfが送られてきた)、
②ワクチン接種証明書(アプリから即印刷できて便利だった)、
③健康状況と便名、ホテルの情報を事前申告して得られるQRコード、および
④隔離ホテルの予約票

が特に重要で、こういう事前準備が大変苦手なので非常にストレスだった。なんか不安になって、成田着いてからも何度も確認してしまった。

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検査したらしたで、機内では普通にアルコール飲み放題なの意味がわからない。最高

飛行機代ケチって仁川経由にしたのだが、仁川空港ではコンビニで酒類を販売していなかった。最悪

到着即PCR検査と抗原検査(快測)。

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pcr検査後は緑紐グループと赤紐グループで動線を分けており、赤紐グループ(多分非居民……?)は自分と同じ列車に乗ったん自分含め4名。少なっ……

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空港内の軌道を乗り継いで、ガラガラのターミナルを延々と移動させられる。とはいえ日本のそれより随分スムーズに感じられる。ここで各種証明書やホテル予約の確認カウンターがある。ホテルから予約者のリストが上がっていなかったので、いちいち電話口で確認されていた。ここから再び移動して、ようやく荷物の受取り。

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海関のカウンターが到着時に行った抗原検査の結果を照会するゲートになっていて、結果が出るまで待機。ここまで大体到着から1時間弱。抗原検査の結果が陰性だと、ここから強制検疫令のQRコードがもらえる(もしPCR陽性だと、明日ホテルにお迎えが来ることになる)。

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接機大堂(到着ロビー)は隔離ホテル行きのバス待機者でごった返していた。香港各地の隔離ホテルへ向かうバス停がロビーに集約されているようなもんなので仕方がない。カウンターでホテル予約票を見せるとスーツケースに略字でホテル名が殴り書きされたタグが結えられ、「○號!」と言われる。

数分待機した後、バスが着いたので空港建物を出てリムジンバス用のターミナルへ向かう。跨境巴士(深圳河を越えて香港内地間を結んでいるバス)の運行が全部停まっているので、これらの機材と司機を利用している感じがした。

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青衣の埠頭の光、この辺から懐かしさでかなりエモくなっている

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「穿窿(穴あき)」駐車場ビルこと油麻地停車場大廈を貫く自動車道、もしかしたら初めて通ったかもしれない

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だいぶエモくなっていたが、港島着いたあたりで前の乗客がバス酔いで吐き始め、テンションが下がった。乗客の泊まるホテルを回って行くので、確かに右左折や停車が多くて酔いやすい感じではあった。

1日目〜3日目(隔離酒店:3晩)

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ホテル到着。この時点で午前1時くらいになっていたが、受付には係員が常駐しており、日数分の抗原検査キットと検温機とスケジュールの説明がなされる。

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これらで日々検査を行い、その結果を到着時に配布された書式に記入するのだが、検査キット自体は一切確認されなかった。これについてはあんまり真剣ではなくて、二日目午前に大白の格好をした職員が鼻をほじりにくる(PCR検査)ので、2回のPCR検査の結果+ホテル滞在時に何か体調不良があった場合に対応する以上のものではないのだと思われる。

到着時、部屋の前では0日目夜の分の飯が冷めきっていた。とにかく飯が不味くてこれには本当に閉口した(涼茶と鬼佬涼茶の差し入れをしてくださった@akiramujinaさんありがとうございます)

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上記は一例だが、隔離弁当が不味過ぎて、コロナによって味覚が変化してるのかどうなのか判断のしようがない。だが、なんだかんだで不味さに慣れたのか、最終的にはこれらを完食するようになったので適応力というものは本当に恐ろしいと思う。

特に何度も登場してくる蒸し野菜がキツかった。多分生まれてこのかた野菜をおいしいと思ったことのない人が作ってるのだと思う。全体的に日本の普通の弁当より塩分控えめだから、余計に味の誤魔化しが効かないのかもしれないが。部屋に届く時は生暖かいのだが、これが香港のキツい冷房で爆速で冷めていく。冷めると(元から……であるにもかかわらず)急激に美味しくなくなっていくので、弁当の到着を知らせるチャイムが鳴ると即回収できるようにしておかなければならなかった。

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正直こんなタイミングじゃないと泊まらん場所に泊まったので景色だけは良かった。部屋に冷蔵庫はなかったが……

3日目〜7日目

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毎晩ViuTVの《口罩小姐》を観て真剣に広東語を勉強していたら隔離期間が終わったので、フロントで軽く医療観察期間の案内を受けて外に出る。天気が良く、やけに空が広く感じた。

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會展から頭等車に乗って新界へ向かった。これで隔離期間完全終了というわけでは全くなく、《安心出行》の臨時疫苗通行證(チンパス)は黄色になっているので公共施設への進入や店内飲食はしばらく出来ない上、2日おき3回にわたって近所の公民館や体育館の社區檢疫中心でPCR検査を受けなくてはならない。

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社區檢測中心の予約をして鼻と喉をほじられに行く。この社區檢測中心(地域コミュニティ検査センター)というものは以前「普及社區檢測計劃」で利用したことがある。

mounungyeuk.hatenadiary.jp

社區檢測中心は2020年当時より設置密度は下がっていた。予約ナンバーと検疫令のpdfを見せると無料でPCR検査が行われる。検査自体は最早2020年のえづくほどほじくり返されるハードコアな感じではなく、鼻の穴の周縁をチョロチョロっとなぞる程度で終了した。士気の低さを体感することになった。

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こうしてようやく隔離が明けた。《安心出行》は全力ではしゃいでくれるのでmySOSよりテンションが上がる。チンパスも青色になっていた。

 

香港では、川に牛を眺めたり、ティラピアを釣ったり、ヌカカにボコボコに刺されたりしながら過ごした。

食事方面だと、いにしえの香港旅行の定番コンテンツも滑り込みで楽しむことができた。現地の友人知人にも久方ぶりに直接お会いすることができてよかったです(了)