亞的呼聲 Adiffusion

中華と酒と銭湯と

「双十一」で初めて買い物したこと

 

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 先日11月11日は独身の日なので阿里巴巴集团のネット通販が安く、帰国前に大陸で買い物できなかった分をこちらで買ってしまい、横濱新界での老人ライフを充実させようと、初めて淘宝(タオバオ)にチャレンジすることとした。
 買い物で思い出したが、作業用に深水埗で2in1のwin10タブレットを買ったのだけど、しばらくwindows使っていなかったのでどういうアプリ突っ込んだらいいのか全く分からない。誰か教えてください。

 以前Ali Expressは利用したことがあるが、やはり淘寶の方が商品の種類が多く価格帯の幅も広い(見た感じ全く同じ商品が色んな値段でゴロゴロ出てくるのが面倒、というか信用ならない感じがすごいが)。しかしながら基本的に海外向けのアリエクと違って、タオバオの場合は商店によって日本に送ってくれるか確認しないといけないので面倒といえば面倒だ。
 公式の集運サービスである4PXが使えればよいが、対応していなければ個別に集運サービス(別々の地域から送られる品物を一旦集運用の倉庫で纏めてから転送してくれる、輸送コストの節約にもなる。この説明で正確なのか分からないが)を利用するしかない。自分はいちいち集運サービスに登録するのも面倒なので、気になっていた商品を扱っている複数の商店の中から、4PXに対応しているところで買い物することにした。今回は中国国内の輸送量は無料だったので、4PXで上海から日本、日本から自宅に送られてくる分の100元ほど(総重量約1.5kg)が全輸送費になる。

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 4PXの倉庫は上海にあるらしく、注文した商品が商品なので泉州(德化)や潮州からはるばる上海へ運ばれていく過程を見ることができる。というか自分も荷物になってこんな旅行してえな(既に社会のお荷物ではあるのだけれども)、いつまた行けるようになるのだろうか……というか去年泉州通過せずいろいろ観光すればよかった、本当に悔やまれる

mounungyeuk.hatenadiary.jp

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11日に注文、16日に上海の集運倉に到着して物流情報が「【大陆】您的包裹已打包完成,准备发出」となってから、タオバオのマイページを確認しても全く情報が更新されなくなった(そういうものらしい)。1週間経って届かなかったら連絡してみよ、と思っていたら22日にいきなり佐川急便が来ていびつな箱を置いていった。

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段ボールはボコボコになっていたが、大陸のハードな運送に耐えるように梱包材の進化がすごい。なんやこれ、袋状になってるから他の割物しまうのにも良さそうだ。

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 潮州から届いたのは青花瓷の茶船。今までは素焼きの浅い茶船を使っていたのだけど、すぐに湯が溜まるし周りも濡れるので、代わりを探していた(茶盤もあるけど、大きすぎる)。形や柄もいろいろあるが、素朴な山水柄が気に入って購入した。茶壷/蓋碗と公道杯をのせたらいっぱいいっぱいの小ぶりなサイズが一人〜数人の使用にちょうど良いと思う。

 あとずっと旅行茶具が欲しくて今回もいろいろ見ていたのだが、蓋碗のサイズやケースのデザインに中々気にいるものがなく……

最終的に在華坊さんの購入されていたこれと同型のものが一番薄手で便利そうだという結論に至った。これも取り扱っている商店がいくつもあったのだけど、4PX対応の店で、尚且つケースがすっきりとしていて携帯に便利そうなのは1軒しかなかった。色は2種類あったので紫金を選んだ。

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これは泉州近郊の製陶の街・德化から届いた。自分も旅先でお茶入れるような優雅な旅行をやってみたいが、多分魔法瓶持って出て近所の公園でお茶啜って本読んで帰宅する、みたいな使い方になるのだろうと思う。

「普及社區檢測計劃」を受けたこと

 

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そういえば先週試しに受けたのである。周りに誰も受けた人間がいないから……

はじめに

普及社區檢測計劃Universal Community Testing Programmeとは、香港で9月から始まった新型コロナウイルスの無料PCR検査プログラムだ。港府はこれで境内の陽性患者と感染経路を虱潰しにすることを狙っている。とはいえ……

b.hatena.ne.jp

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大体が、検査に関するパンプレットの丸々1頁使って個人情報取扱について強調しまくらないといけない時点で相当終わっているということが窺える。「中央全力支持 特區同心抗疫」と言っていた口で「所有檢測只會在香港進行,檢測樣本只會在香港境內」をアピールしなくてならないの相当厳しそう

検査までの流れ

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とりあえず、PCR検査ってどんな感じなのか知るためにセルフ人柱になることにした(あと、色々あって自分のidカードが機能していることを確認する目的もあった)。個人情報取扱に係る懸念はあるにはあるけど、自分は今後も境内外の出入りでPCR検査を受けて、その度にDNAを抜かれるのだろうと思うので……政府の特設ページから、idナンバー、電話番号、希望する場所と日時、SMSを中文/英文で受けるかを入力するだけで登録が終わる。香港政府のホームページは繁体中文/簡体中文/英文が完備されている。特設ページがあり、検査概要や実際の受診登録のUIも非常に分かりやすかった。
自分は12日土曜日に政府HPから予約したが、翌日曜日も昼の1コマしか満員になっていなかった。人気のなさが伺える。これで本当にコミュニティに潜むウイルスを炙り出すなどということが可能なのだろうか。

検査の流れ

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会場に来ると案外老人ばかりでもなかった。とはいえ若い人は全然おらんけど……一応入り口で体温測定をやっていて、列も間隔を開けて並ぶようにされているが、あまり徹底されていない感じだった。

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本会場は撮影禁止だった。idと電話番号を確認された後、係員の指示で体育館の中央にある待機場所——パイプ椅子が3-5mくらいの感覚で配置されている——へ誘導される。それを囲むように検査担当の医師のいる長机が配置されていて、係員の指示で空いた所で検査を受けるようになっている。

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医師には過去に喉や鼻の手術歴があるかどうかを尋ねられた。自分は無かったのでどちらでもサンプルを採取してもらう。id確認の時もだけど、基本的に広東語が出来ないと受診は難しい気がする(登録までは英文もあるので容易)。鼻の奥がツンとするのに耐えつつ出口に向かうと、アルコール消毒液をくれた。

結果

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結果は翌日SMSで届いた。説明では結果は2-3日後とのことだったので、早い。PCR検査のスピードってこんな感じなのか。尤も受診者が少ないからなのかもしれないが……結果は陰性とのこと。ただこれ以上の証明書の類は出してくれないみたいなので、正直受けるメリットがない気がする。受ける前も感じていたが、受けてみた上で、どういうモチベーションでの参加を期待しているのかがよくわからないというのが正直な処だ(香港に限らず、検査を受けたいと思う人って体調に不安があるか出入国前後のタイミング以外に存在するのだろうか。検査してからまたいつ罹るかも分からないわけだし)。以下個人的に感じた良かった点悪かった点:

良かった点……無料、受診登録がスムーズ、会場での動線もスムーズ、結果が早い
悪かった点……個人情報保護への信頼感、(陰性だった場合の)結果の使い道、上2点から来る受診者数の少なさ、それによる集団検査の効果自体への疑問。強制参加にすれば解決する所だが、それは今の港府には無理だしそもそも輿論の同意なくしてあってはならないと思う(だから、今回の自願式で只管に参加を呼びかける港府のやり方が一番穏当なのだろう)

空前の「土製菠蘿」ブーム

といってもマイブームなのだけど。それは「土製菠蘿」だ。
 本来「土製菠蘿」というと広東語では手製の爆弾のことを言って(多分手榴弾がパイナップルに似ているからだと思う)、六七暴動の後半では火薬を缶に詰めたこの土製菠蘿が香港のあちこちに仕掛けられ、子供が亡くなるまでに発展した。
 この「土製菠蘿」の記憶は香港返還後、政府が在地の「左派愛国人士」の再評価・顕彰を行おうとする際の大きな障碍になっており、今般の政治風波でも工聯會が「暴徒の始祖」と言われたりするなど、今でも尾を引いている。(逆に、これがあるので今の示威者がどんなに過激化しても無差別爆弾テロは絶対にしないだろう、という安心感はある)

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この写真、とても有名だが出処が不明だ。土製菠蘿という語も同胞勿近という語も、当時の新聞ではあんまり使われていなそうなので、調べづらい

 でも今回はそんな物騒なものではなくて、本当の「土製菠蘿(手作りのパイナップル)」だ。前回の記事で路上でインディーズの野菜を買っている話をしたが、これもインディーズの果物だ。最近は体細胞がほぼストリート育ちになっています。

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18時以降自炊していること

 新界は最高という記事です。最近、再び18時から堂食(喺度食、店内で食べること)が出来なくなったので、再び夜は自炊が増えている。疫情の悪化によっては一層の規制強化も想定されうるのでただただ悲しいが、折角なので外食ではあんまり食べないようなものを作って食べようと考えてながら日々近所を彷徨って食材を見繕っているところだ。結果として食費が抑えられ(この地は基本的に40ドル=600円以上出さないと一食分にならない)、今月はだいぶ節約できているのはいいことではある。

 香港にはもちろん惠康や百佳といった超市(スーパー)もあるが、野菜や肉、魚などの生鮮品を買うのなら断然街市や街中の八百屋、肉屋だ。まず、食品の鮮度が圧倒的に良い。百佳は生鮮品が特に弱い感じがするし、怡和洋行・牛奶公司傘下の惠康でさえ、日によっては蠅の集っているような野菜を平然と陳列していて閉口することがある(その他ブルジョア向けのスーパーについては、全く縁がないのでよく分からない)。これは全く本筋から逸れるが、中国産の食品が怖いということから凡ゆる食品を日本から送ってもらっている駐妻の逸話を聞いたことがあり、まず輸送コストや量によって関税が掛かるという以前に、野菜とか肉とかどうしているんだろう、と思った。果物はともかく、こちらで見かける日本産の野菜は当然ながらどれもイマイチ鮮度が良くない気がする。結果として健康にもあんまり良くないのではないだろうか……

 それにネギ1本、トマト1個から買えたり、魚も鱗やワタを取ってくれたりする手軽さや、名前や食べ方等を尋ねることが出来るコミュニケーションの楽しさでも圧倒的に街市に分がある。まあ、だからスーパーにやる気がないのかもしれないが。スーパーと個人商店がちゃんと住み分けているのは本当に良いことであると思う。

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「無牌小販」であっても誰も気にしない。インディーズの野菜は最高
 そして街市や街角の八百屋だけでなく、この街には「インディーズの野菜」とでもいうべき愛おしいジャンルが存在している。空きテナントの前に日中だけ出店する八百屋、街市の軒下で野菜を売る新界のババア達。

 これらはライセンスの観点からだと多分アウトなのだろうけれど、農家がその余剰産品を持ち込んで金銭と交換する、まさに墟市の原点といった感じでとても好きだ。行政も見逃しているようだし、街市に入っている店とはお釣りの融通などでやりとりがあり、コミュニティになくてはならない存在であることがわかる。

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香港歷史博物館專題展覽・「工」不可沒 ── 香港工業傳奇を見に行ったこと

荔枝が1ポンド10ドルまで下がってきましたね。ライチを食いまくる季節です。

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尖東・紅磡の香港歴史博物館の企画展「「工」不可沒 ── 香港工業傳奇/Striving and Transforming – The History of Hong Kong Industry」を見に行った。戦前の軽工業の勃興から60-80年代の隆盛と、今に至るまでの香港の諸製造業の展開とその製品が展示されている。

香港工業總會(FHKI)の60周年にあわせて開催された本展示は、かつての繁栄は見られないものの(製造業従事者は2015年には10万人弱までに減少している)、香港製造(メイド・イン・ホンコン)の地位が未だ没落してはいないという工總の誇りと意地(功不可沒⋯功績が後にも埋もれないほど大きいものであること)を感じさせるものになっている。

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2020年6月17日至7月20日、及び7月22日至8月24日の期間中は入場時に香港製造の製品やブランド粗品を2つランダムに貰える。全く知らなかったので袋の持ち合わせがなく、片手に洗剤を持って観覧することになってしまった。

https://hk.history.museum/documents/54401/17101434/A_HK%2bIndustry%2bSouvenir%2bNotice_v1.pdfhttps://hk.history.museum/documents/54401/17101434/B_HK%2bIndustry%2bSouvenir%2bNotice.pdf

見た感じ来館者の好みによって当たり外れがありそうだ。個人的には7月22日からの金象牌香米のキーホルダーと刀嘜花生油のクリアファイルが、気になります……(保心安追風活絡油は普通に嬉しかった)

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突発的釣行:西貢でイカ釣り

「明日夜からイカ釣り行くけど来る?」と言われたので参加した。急な話だ。というかそもそもイカ釣りってなんだ、そんなメジャーなんだろうか……?

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目的地の西貢へは、みんなもご存知、香港屈指の観光名所、約束の地こと俺たちの牛池灣村からミニバスが出ている。いつ見てもかっこいいフォントだ。西貢公路はかなり無理して峠を越えていくが、日本軍政時期に軍用道路として建設が始められたというのも納得な感じの道だ。

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終点の西貢碼頭に受付があり、ここで料金を支払う。3時間で160HKDとかだった。まあ手ぶらでいいので本当に楽だ。

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もやしの都、怡保(イポー)

 お久しぶりです。香港ではあれよあれよと言う間に動乱の11月が過ぎ、春節を迎える前に疫禍が興り、漸く収束しそうな状況。先日の民主派議員や活動家の一斉逮捕によって、忘れかけていた去年の長かった夏や、来る立法会選挙について思い出した感じです。

 それにしても、今回の疫禍は戦争以上に全人類的な共通体験になってしまった。封城はじめ多くの防疫措置は、基本的に我々の生活条件である衣食住行の“行”に制限を掛けるものだったけど、こうした変化が続くのは個人的にかなり辛い……尤も色んなものが遠隔になる中、人と直に会う事や物に直に触れる事、実際の場所に訪れること事の大切さというか、その欲求も再認識されていくような気がしている。

 閑話休題。今日は唐突に怡保のもやしが食べたくなってしまったので、この記事では怡保の写真を整理しながら食べたもやしを纏めておこうと思う。

  • はじめに
  • ①老黃芽菜雞沙河粉Restoran Lou Wong Tauge Ayam KueTiau
  • ②天津茶室Restoran Thean Chun
  • ③德記炒粉店Kedai Makan Tuck Kee
  • ④高溫街芽菜雞沙河粉Restoran Cowan Street Ayam Tauge & KoiTiau
  • おわりに

はじめに

 怡保Ipohは近打Kinta河*1沿いに発展した華人*2の街で、かつては錫の採掘で栄えた「錫都」だ。二次大戦時の日本軍政以来、太平Taipingにかわって霹靂Perak州の州都となっている。左右両岸に広がる旧市街地は戦前〜鉱業が下火になった戦後間もなくの状態で化石化しており、見応えが凄い[写真]

怡保
大都会なので邵氏兄弟(ショウ・ブラザーズ)もごく初期に怡保へ進出している*3

 「死んだ街」ゆえに台湾で言えば台南みたいな感じの観光名所になっており、台南同様美食の街としても有名だ。粵式點心や沙河粉など、怡保の美食は数多いが、中でも「芽菜Tauge(もやし)」は有名かつ怡保独特のものの一つだろう(あと白咖啡がマスト)。怡保といえばもやし。マレーシア人の常識である(多分)。
 正直もやしが主役を張れるとは全く思っていなかったのだけど、自分はこの街でもやしを食べて「もやし観」が完全に変わってしまい、滞在期間中胃に隙間があればもやしを詰めるようになっていた。すごいぞもやし。インドで人生観が変わるかは分からないが(行ったことないので)イポーでもやし観は変わる

怡保

元ホテル建物の入り口。かつては錫でワールドワイドだった怡保だが、今はもやしでワールドワイドな街。

*1:近打河はPerak河の支流で、合流地点下流には安順Teluk Intan市がある。いつか行きたい

*2:かつての鉱業時代は客家や福建、潮州の幫もあったらしいが、現在ここは吉隆坡の華人地区同様に広東語が主流の街のようだ。街中で話されているのはほぼ広東語、grabのインド系運転手も「自分も怡保人だから広東語が出来る」と仰っていた。最低限トリリンガルのマレーシア人、本当に凄い

*3:鍾寶賢「重訪邵氏故事:星洲視點」傳媒透視,2008年8月15日。

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