亞的呼聲 Adiffusion

中華と酒と銭湯と

自家製臘肉と、頂き物の臘腸と、露營活動のこと

  • 臘肉再チャレンジ
  • 露營煲仔飯 
  • 鉄器のシーズニング
  • 啫啫雞煲のレシピ(自己流)

臘肉再チャレンジ

 以前に臘肉(ラープヨッ)の記事を書いたわけだが、この記事で作った分は漬け汁の構成や肉の選択において改善点が多数見受けられたので、直後に第2回目の臘肉作成に着手していた。

mounungyeuk.hatenadiary.jp

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というわけで、用意したものがこちら。

  1. 黒糖⋯⋯前回老抽(色付け用のたまり醤油。辛くない)を使用した上でさらに深い色に仕上げたいと思ったので、今回は黒糖を使用することにした。これは本当に大事だと思う。よりちゃんとしたレシピではきび砂糖や黒糖をブレンドして使う。
  2. 玫瑰露酒⋯⋯ハマナスの酒。北方で作られているが、広東ではこれを肉の香り付けに多用する。肉の後味にこの酒の香りがするだけでかなり本格感が出る。少ない労力で本格感を醸し出したい人間としてはこれは絶対に使用すべき材料だった。自分は山下町の酒屋で購入。中華街、物産店になくても老闆娘に尋ねると「何処其処にならあるよ」と紹介してくれるので本当に温かい街だと思う。
  3. 皮付きバラ肉⋯⋯これは最終的には好みなのだが、やはり皮付きのテクスチャー感があった方が現地感がある。肉に関しては鮮度や脂肪分の比率も重要なので、拘ろうと思うといくらでも拘れる要素だが、自分は綱島ハナマサでチリ産冷凍肉を購入した。ギュッと直方体にされていたのが解凍が進むうちに伸びていったので、皮の微妙なシワにしっかり浸けダレを馴染ませる必要があった。あとやはり、安いからか脂肪分が多い。

その他材料や手順に関しては、細部を大分端折ったりしているが概ね以下のレシピを参考にしている。この記事はすごい:

tojonoriko.com

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屯馬線全線開通と「鐵膠(鉄オタ)」のこと

news.mingpao.com

 昨日27日(日)から屯馬綫が全線で開通した。「沙中線」の中で大圍から紅磡まで新線を敷設し、既存の西鐵綫と馬鞍山綫を結ぶこの路線は手抜き工事の醜聞などで工期が遅れ、去年2月には大圍から啟德までの中途半端な盲腸線が「第一期」として開通されていた。

 今回の全線開通で啟德から宋皇臺(九龍城)、土瓜灣を通って何文田、紅磡へと線路が通じ、今まで九巴を使って赴いていたあれこれへのアクセスが多少は便利になる一方で(それでもバスの方が圧倒的に便利ではあるが)、駅周辺の再開発が一気に進み、既存のコミュニティの衰退は確実になるだろうと思われる。4階建ての唐樓が整然と並ぶ九龍城が見られるのもそう長くはないだろう。


重建(再開発)の進む土瓜灣などの様子。觀塘の裕民坊も紹介されている www.youtube.com
 こういうイベントになると存在感を発揮するのが鐵路迷(鐵膠)、つまり鉄オタだ*1交通系㋔㋟㋗の中では圧倒的に鉄道の存在感の大きい日本とは異なり、普段の香港では圧倒的にバスオタ(巴士迷、巴膠)の勢力が大きい。これは香港の鉄道は路線数が高々10しかなく都市部では多くが地下区間で占められているのに対して九巴、城巴、新巴といったダブルデッカーの路線網は路線数も車両の種類も膨大で、「市民の足」としての役割もバスに多くを拠っていることに由来するのだろうと思われる。

 というわけで、こうした機会に鉄オタのみなさんが大挙して押し寄せる光景が報じられると、「香港にもこんなに鉄オタおったんか……」という気持ちにさせられる。所謂「罵声大会」や撮り鉄の人たちをある程度目にする機会のある日本人以上に、香港市民は彼らを奇怪に感じるのかもしれない*2

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「屯馬記念」或いは「宋皇臺盃」のパドック。生中継があったため網民に惡搞されていた*3

 まして、彼らの趣味の対象は2019年のデモでは7月21日の元朗、8月31日の太子で駅構内で激しい暴力事件が起こり、後半以降は警察への協力姿勢を強め批判に晒されてきた港鐵であるから(人民日報に「タダで暴徒を護送している」と批判された当時の港鐵のお陰で無事に元朗から帰宅できた身としては、見方によっては貰い事故のような流れには一抹の同情を覚えたりもするが)、「大義」を忘れて趣味に走る彼らを批判する向きもそれなりにあって、多少興味深かった。

改札口に殺到する鉄オタを元朗の白シャツ軍団と重ねている 

元朗、太子を引き合いに出している

 日本だと鉄道や土木などのオタクは、実際施工主であるところの体制に擁護的な傾向が肌感覚としてあるので(勿論色んな方がいらっしゃるとは思うが)、そういうイメージが香港においても存在しているのかもしれない。

 とはいえ、連登高登の芝士牛丼と鐵路迷の芝士牛丼はそれなりに年齢も層も被っているように思えるのだが、そうしたベン図の只中にいる鉄オタはこの2年で自らの気持ちにどう整理を着けたのだろうか。推しがTwitterでしょうもない床屋政談をぶっているのを見てしまった以上の衝撃があっただろうから。その辺りが結構気になってしまった。なんにせよ、香港に行けるようになったら宋皇臺站に降り立ってみたいと思うのだった。

 

*1:この「〜膠」という語だが、これは塑膠(プラスチック)とは恐らく関係がなく、「戇鳩(アホ)」の「鳩」と同音なことから何かの思想や趣味にドハマりしている、そしてあまり知性を感じない人間という侮蔑の意味合いがある。「左膠(クソ左翼)」、「腳膠(脚フェチ)」など。「釣りキチ」の「キチ」みたいな感じになるだろうか。正直記事のタイトルにするのは不適切であったかもしれない

*2:あと、日本だと多分鉄オタよりバスオタの方が“濃い”が、香港だと鉄オタの方が“濃”かったりするのだろうか…… (追記)識者より九廣鐵路過激派の存在をご教示いただいた:九鐵狂熱份子 | 香港網絡大典 | Fandom

*3:なんか「生中継で鉄オタ少年の歌った替え歌の替え歌」も出来ていた。笑

朦朧園丁Hazy Gardeners - 曾經某地Somewhere in Timeを聴いていること

去年の夏も聴いていていたが、最近よく聴いている。

當天的天空(あの日の空は)
現已是場夢(もう夢のことになってしまった)

穏やかに物悲しい歌だ。

www.youtube.com

激動の2019年が過ぎ、コロナと国安法がやってきて、表面上は一気に「静寂」が支配した街角にあって、当時の諦めと疲れと暑さとがごったになった妙にスローな雰囲気が、この曲とよくマッチしていたように思う。

歌詞は以下。

www.kkbox.com

 

MVでは、少年時代の追憶に仮託されて、「在りし日の香港」が散りばめられている

www.youtube.com

 思い出の中に探され、追憶される「你」は紛れもなく香港という街そのものなのだ。

曾於某地(かつてあの場所で)
曾於某日(かつてあの時に)
總未忘記(忘れられない)
那段動人時期(あの胸を打つ日々)

  

 

疫苗接種計劃のこと

(粵)
  我以為日本喺二月底已經開始老人家嘅疫苗接種計劃,但係尋晚聽新聞話,呢個計劃喺四月中先開始嘅⋯⋯同埋對醫療人員嘅計劃仲未打完,依家淨係打咗110萬劑咁大把。點解咁慢,唔知我幾時先打到兩劑疫苗,同埋唔知幾時先夠條件用「旅遊氣泡」,飛到其他國家⋯⋯

(中)
  我以為日本在二月底已經開始老人家的疫苗接種計劃,但昨晚聽新聞講,這個計劃在這月中旬才開始⋯⋯而且對醫療人員嘅接種計劃還未打完,現在在國內只是打了一共110萬劑左右。為什麼那麼慢,我不知道我等到什麼時候才可以打了兩次疫苗,用「旅遊氣泡」來飛到其他國家⋯⋯

(日)
 2月から医療従事者と同じくらいのタイミングで始まると聞いていた高齢者向けワクチン接種プログラム、昨日のニュースだと今月半ばから始まると言うことだった。しかも現状の接種状況は全体で110万回あまり、2回打ち終わった人も20万人弱らしい。いつになったら自分も接種出来るのか、そしてトラベルバブルを利用して海外に飛べるようになるのはいつの日だろうか……

釣り関連の異様なジャーゴンの多さ

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  過咗驚蟄,我近排諗住開始釣魚喇,去咗d間釣具舖,同埋100円ショップ入便發現咗好多釣魚用具賣嘅。但係關於釣魚,好多術語,連以日文作為母語話者嘅我都睇唔明⋯⋯我依家諗緊用「ブラクリ仕掛け」嚟試吓「穴釣り」或者「ヘチ釣り」,釣吓d「根魚rockfish」,到咗夏天再用「サビキ」嚟釣d鯵、コノシロ等等嘅小魚。
話時話我屋企隔離有間士多啤梨農家,發現咗佢哋上晝喺門口前面賣d自己種嘅嘢,佢個士多啤梨超甜超抵買。

 

 啓蟄も過ぎて、段々と暖かくなってきたので、久々に釣りを始めてみようと思い、最近は釣具屋とか100均で釣具を眺めている。初心者なので釣り関係のジャーゴンは殆ど分からないのですが(中文に翻訳し切れませんね……)、取り敢えず友人からは「メバルをやりなさい」というお言葉を頂戴したので、岸壁やテトラから根魚を狙ってみたいと思う……カサゴとかアイナメが釣れたら、煮付けや清蒸にしても良い、とても楽しみ。「取らぬ狸の皮算用」でしかないけれど。あとはもっと暖かくなってきたら、サビキ釣りで鯵や鰯を釣っていく感じだろうか。なんもわからん……

迫る臘月、干すぞバラ肉

庚子年十一月(冬月)もそろそろ終わり、十二月がいよいよやってくる。
十二月の別名を「臘月」というが、この時期に作るということになっているのが干し肉や干しソーセージの「臘味」だ。

↑これを作りたいわけである

臘腸までとはいかないが*1、自分もベランダに肉を干すやつを久々にやってみようと思い*2、臘月の迫る中、ちゃんと作るためのプロトタイプをやっておくことにした。前回肉を干した記事もそうだけど、基本的に料理上手な人が貼士tipsを共有するようなためになる内容ではなく、素人が事故りながら進めていく様をそのまま書いているような感じです。

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とりあえず、八十港に行った帰りに駅前のハナマサで豚バラブロック1kgを購入、3cmくらいの厚みに切っていく。やはり皮付きは中華スーパー行かないと売っていないか。ある程度ちゃんと作れたら次は皮付きでやりたいです……とはいえ普段使っている切れ味の悪い三徳包丁だと、皮無しのブロック肉の切断にもかなりの時間がかかったので、これ皮付きでは無理だな、とも思う。

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つけダレは、広州式の塩:砂糖:酒:醤油が1:1:1:1のもの。酒は、ハナマサ行ったのが急だったので二鍋頭しか用意出来なかった。やはり玫瑰露のが全然良いらしい。
醤油は生抽と老抽を使うのだが、参照したレシピは比率がまちまちだったので、最終的に3:1にした。より深くていい色にするには、老抽にも黄金比が存在するのだろうとは思う(つけてみて、「思ったより色薄くね?」と感じた)。もっと調べておきたい。あと、砂糖も黒糖とか、紅糖を使った方が深い色になりそう。難しい……

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初日は埃ついたり虫や鳥来たら嫌だな、と思ってクッキングペーパーを巻いたが、タレが下に溜まってあんまり良くなさそうなので外すことにした。木綿袋やペーパーを巻くのはもう少し乾いてからの方が良さそうだ

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2日目以降はS字フックをつけて干しやすくした。ある程度表面が乾いて来、全然カラスもやってこないので、今度は紙を巻くのが面倒になってきて結局むき身で風乾している。今週は天気も良く、乾燥していて風もあるので、本当に干し肉に向いていた。

起床したらベランダに吊るし、日が沈んだら(乃至外出の前に)冷蔵庫に取り込むのを繰り返す。取り込む際に自室天井のつっかえ棒に安置するタイミングがあるのだが、部屋の中がだいぶ猟奇的な感じに仕上がってちょっと楽しい。表面には艶が生まれつつあり、心配していた色味も次第に深まってきているように感じる。だいたい一週間で完成とからしいので、来週いい感じに硬くなったら試しに料理してみようと思う。(続く)

 

*1:世の中には腸詰まで自作してしまう凄い方がいらっしゃる。世界は広い……參見:臘腸(らぷちょん)作り : ONE DAY

*2:結構前に肉いじりはやってみたことがある。參見:鹹肉(咸肉, 中華風塩豚)を作る【前編】/ 自製鹹肉 - 亞的呼聲 Adiffusion

崎陽へ行く(温泉編)

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海外旅行してるていなのである。今回の旅のテーマは華人の街「崎陽」を旅するということで、機場からいきなりそれっぽくて気分が盛り上がる。

長崎空港は実は大村市にあるのだが(だから建設途中の写真だと新大村空港という名前だった)、旧滑走路と思しき海自基地には掩体壕とかが残っていて、海軍時代から基地の町なんだなと思う。大村藩2万7000石の城下町としても見所があるらしく、興味をそそられた。とはいえ今回のテーマは華人の街「崎陽」なので……

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