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鹹肉(咸肉, 中華風塩豚)を作る【後編】+上海菜飯ふたたび/ 自製鹹肉(後篇)

(今回の記事は前編からの続きです)

前編では2日目にドリップを捨てるところまでやった。

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ドリップはほぼ落ちなくなったものの、なんとなく内部の水気が心配になったので、いくつかのレシピに記載のあった重石を試してみることにした。クッキングペーペーを挟んで、大昔の学部便覧とビールで肉をいじめる。

重石をかけ、ドリップの排出を促す

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 これは結構効果があり、1日2度確認するたびにペーパーにドリップが滲み出ていた。その度にペーパーの交換と肉の裏返しを行う。4日目にはドリップがほぼ出なくなった(ペーパーに少々滲む程度)ので、いよいよ乾燥フェーズへと移行する。

乾燥させるていで放置(食べるのが怖いので)

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 5日目。乾燥フェーズの初日、晴れていて気温も15度程度だったので折角だからお肉をお外に出してあげようと思った。本来ならばタコ糸で縛ったりフックに刺して軒下に吊るすのが一般的なのだと思うが、鳥が来るのが不安なので干し網に入れた。
 主に干し肉の雰囲気出すためにやっていたが、正直日向で紫外線浴びせる以外には冷蔵庫の中で干すのとあんまり変わらない気がして、以降は冷蔵庫で放置。

 前編の記事を投稿した際には偉そうに上記のような調子に乗ったことを言っていたが、ある程度水気が抜けて冷蔵庫で干す段階になってからは特段メンテナンスが不要になるので生活からメリハリがどんどん失われていった

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 上は13日目(乾燥フェーズ9日目)、なんか表面の色味がすごいことになっていたので心配になり、Instagramのストーリーに投稿したもの。当時風邪気味で嗅覚が終わっており、また頑張っても花椒と十三粉の匂いしか漂ってこないのでコンディションの確認が全くできなかった。諦めて放置

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 そして20日目(乾燥フェーズ16日目)の状態がこれ。もう数日前からすでにこんな感じだったのだけど、時間が取れなかったので放っておいてあった。冒頭に上げた2日目の画像と全く同じ向きで撮影しているのだが、表面から水分という水分が完全に失われているのが確認できることだろう。実際カッチカチである。

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 切ってみた。断面はしっとりしていて、ピンク〜薔薇色のいい感じな色味。パンチェッタ、生ハムっぽいし、しっかり塩漬け、熟成がうまくいっている証だろう、と勝手に判断(というのも恥ずかしながら調理前の鹹肉の実物にお目にかかったことがないのである)。これをみて多分大丈夫だろう、ということで、これで課題だった上海菜飯のリベンジを行いたいと思う。

上海菜飯ふたたび

 というわけで、今回も前回記事のレシピに従ってやっていきます。いかんせん自家製鹹肉の塩気の具合に自信がないので調整が難しいが、大丈夫だろうか…まあ土鍋使って雰囲気出しておけば写真写りとしては大丈夫でしょう。

[用料]

  • 鹹肉:目分量で50gほど
  • 米:1合
  • 青梗菜:2株
  • 砂糖少々、ごま油少々

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土鍋に研いだ米(1合)と水200mlを入れ、鹹肉(目分量で50gくらい)を細切れにして… 

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 コメに乗せて炊き込む。鹹肉表面の雑菌や塩気が気になったので軽く水洗いをしたのだが、反省点としてはもっと塩抜きするか、鹹肉を入れる量を減らしてもよかった。
 加えて、一人用の土鍋に対して火力が強すぎたのか、かなり焦げを作ってしまい、後片付けが大変であった。この辺りは自分の経験値のなさに因っている。一部完全に炭化してしまったために、台所がスモーキーな香りに包まれていた。煲仔飯であれば、仕上げにわざと香りづけしそうな匂いだ。

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 炊飯が終わったタイミングで水洗い、みじん切りして軽く油で炒めた青梗菜2株(葉の部分はそんなに炒める必要はないかも)を投入*1、均等に混ぜ込んだらさらに5分ほど保温してなじむのを待つと完成。なかなかインスタ映えしそうな見た目に仕上がった
 味は成功と言っていいと思う。素直に美味い!鹹肉の塩気、凝縮された肉の旨味、ほのかに香る花椒と十三香の風味が、艶々のコメによく馴染んでいる。後入れの青梗菜のシャキシャキした食感も良い。家族にも好評だった。
 ……ただ、やはり鹹肉が多すぎたのか、あるいは塩抜きをすればよかったのか、やや塩気がきつかった。途中からは冷凍していた白米を解凍し、混ぜ込むことで味の調整をした。ベストな配分をマスターできるよう精進して参りたい。

 まだまだ鹹肉は残っているので、これからは様々に活用して本ブログのネタにしようと思います。乞う(?)ご期待。

 

万能干しカゴ 3段 50×50×高さ55cm アウトドア 干し物に活躍

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*1:今回は鹹肉の塩気が不安だったので、炒める際には塩は入れず、砂糖少々にとどめた。結果として正解だった